TOP熱処理とは
木材の中には森林資源に重大な被害をもたらす病害虫が寄生している恐れがあります。それらの病害虫を駆除するために用いられている消毒方法の一つです。木材そのものや木製梱包を使用しての輸出を行う際には、輸出先相手国で定められた基準を満たす消毒を求められます。この熱処理という消毒方法は、2003年から実施されている「国際貿易における木製梱包材規制のための指針」（※「国際基準no.15」）にも準拠しており、最も多く採用されている消毒方法です。
※国際基準 no.15
梱包用木材消毒処理の国際的な統一基準です。従来は各国が対象品目、対象害虫及び消毒基準等の諸条件を独自に設定していたため、我が国の輸出関連業界及び梱包材生産事業者等は各国の検疫基準に個々に対応せざるを得ませんでした。しかし、このような状況では、各国の独自検疫基準が自由貿易を阻害する大きな要因になりうるため、輸出梱包材の消毒処理に際して全世界的に広く受け入れられる統一基準が2002年に制定されました。その統一基準が「国際貿易における木製梱包材規制のために指針」ISPMno.15（「国際基準 no.15」）で、2003年から多くの国々に導入されています。
- 認められている消毒方法
- １．加熱施設において、材の中心温度が56度以上で30分以上の処理を行うこと
- ２．臭化メチルによる燻蒸処理を行うこと
- ※当社では、１の熱処理による植物防疫処理を行っています。
- 規制対象の木製梱包材
- パレット・ダンネージ・木枠・木箱・敷板等
■消毒が必要な主要輸出国
- 中国、EU(欧州連合)、ブラジル、オーストラリア、アメリカ、韓国、インド、フィリピン、南アフリカ、カナダ、スイス
- ノルウェー、エジプト、インドネシア、スリランカ、トルコ、マレーシア、ニュージーランド、メキシコ、アルゼンチン、チリ等
- 消毒の処理時間
熱処理の基準 国際基準準拠
| 材厚及び処理温度別の処理時間 | ||
| 材厚及び結束厚 | 処理温度 | |
| ７０℃以上 | ８０℃以上 | |
| 100ｍｍ以下 | ５時間以上 | ４時間以上 |
| 150ｍｍ以下 | 10時間以上 | 8時間以上 |
| 200ｍｍ以下 | 16時間以上 | 13時間以上 |
| 250ｍｍ以下 | 24時間以上 | 20時間以上 |
| 300ｍｍ以下 | 34時間以上 | 27時間以上 |
| 注）処理時間は庫内温度が処理温度に達していからの時間です。 | ||
- 消毒及び証明書の手続き
- 実際に木材を消毒し輸出に使用する場合には、梱包材に国際基準のスタンプの押印が必要とされます。
- 国際基準スタンプを取得する場合には、予め国の認定した機関への申請が必要となります。
- 詳しくは弊社までお問い合わせください。
【当社国際基準スタンプ】
